◯副議長(壬生 潤君) 次に,46番大井としひろ君。
 (46番大井としひろ君登壇)(拍手)

◯46番(大井としひろ君) 2017年1月1日に開港150年目を迎える神戸港について3点お伺いいたします。
 最初に,阪神国際港湾株式会社について伺いします。
 日本の歴史が大きく動いた幕末,アメリカ東インド艦隊司令長官ペリー率いる蒸気船4隻が1853年,浦賀にやってきました。いわゆる黒船来航です。それから5年後の安政5年,1858年に幕府が諸外国と結んだ日米修好通商条約により,日本は長年に及んだ江戸幕府の鎖国政策に終止符を打ち,横浜・長崎・函館・新潟,兵庫は神戸の5港を開港することになりました。
 しかし,時の政情不穏や境港との候補地の調整から,神戸港は横浜におくれること10年後の慶応3年12月7日,新暦では1868年1月1日に開港となります。
 あれから150年がたとうとしています。神戸港も阪神・淡路大震災以前は世界でも3本指に数えられる貨物量を誇っていましたが,現在では,40番目にも入らない苦しい状況です。
 そのような状況の中,国の戦略港湾港として,後押しを受け,大阪港と一体化し,阪神港としてよみがえろうとしています。平成26年10月に神戸港と大阪港の埠頭会社が経営統合し,阪神国際港湾株式会社が設立され,平成26年12月には阪神国際港湾株式会社に対して国が出資を行い,これにより,国,港湾管理者,民間の共同体制が構築されたとお聞きしますが,国の強力な支援のもと,どのような港湾施策が進められてきたのか,また今後どのように取り組んでいくのか御見解をお伺いします。
 次に,客船誘致についてお伺いします。
 この9月1日に産業港湾委員会で長崎・福岡市に行政調査でお伺いしました。長崎港も神戸に追いつけ追い越せと頑張っておられました。特に,博多港は,驚くべき大型客船の入港数で沸き返っていました。26年度,神戸港にはクルーズ客船が100隻入港しましたが,博多港では,今年度,何と283隻と,横浜港をも抜いて,トップに躍り出る予定とのことでした。来年度は,300を超える入港があるようです。
 先日,神戸港に入港の予定でありましたが,台風のため入港できなかった世界最大級のクルーズ船──クァンタム・オブ・ザ・シーズ,16万総トン,4,180人乗りが博多港では年内に20回入港予定とのことでした。博多港では,今年度の外国航路船舶乗降人員数は100万人から120万人まで伸びてくると見ているようでございます。
 神戸港では外航クルーズ船の乗降人員は25年度で10万人程度とのことですが,神戸港へのクルーズ船の入港数の増加に向けた,さらなる取り組みが必要と考えますが,今後の方針について御見解をお伺いします。
 次に,須磨海岸についてお伺いします。
 開港150年に向けて,家族連れで安全・安心に楽しめる遠浅海岸の整備や,バリアフリー化を進め,高齢者や障害者にも優しい須磨海岸の整備に取り組むとお聞きしています。ことしの夏も終わりましたが,須磨海岸の状況は私たち地元の住民から見ると違法行為や迷惑行為など,目に余るものがありました。開港150年を機に,家族連れでにぎわう須磨海岸にすべく,取り締まりの強化や,海の家の使用全面禁止など,思い切った健全化の取り組みを行うなど,抜本的に見直すべきと考えますが,御見解をお伺いします。
 神戸開港150年の3年後に創立150年を迎えるスポーツクラブがあります。国際観光都市神戸の国際スポーツ交流の窓口でもあります神戸レガッタアンドアスレチッククラブです。今から145年前,神戸外国人居留地内に明治3年──1870年9月23日に設立されまして,サッカーを初め,ゴルフ,ラグビー,クリケット,レガッタ,テニス,ボクシング,フェンシングなど,西洋発祥の多くのスポーツを神戸から日本全国に広める役割を果たしてきました。
 また,演劇や音楽会,ダンスパーティーなども体育館で開催されていました。このレクリエーショングラウンド,現在の東遊園地は,昭和37年──1962年,現在の磯上公園に移転するまで,およそ90年間,神戸はもちろん,関西におけるスポーツのメッカでもありました。その磯上公園にKRACも移転後53年がたち,老朽化が目立っています。神戸市と長い間培ってきた諸外国の皆さんとの国際交流に資する見地から,誠意ある対応で,建物やグラウンドのリニューアル等の後押しをすることが開港150年を迎えた神戸市のでき得る真の国際交流ではないかと思います。市長の御見解をお伺いいたします。
 次に,中学校給食についてお伺いします。
 給食も大切な学びの時間でもあります。子供たちにとっても,一番楽しみな時間でもあります。安全でおいしければ,それでいいというものではなく,大切な教育の場でもあります。
 昨年の11月から一部の中学校でデリバリー方式による中学校給食が開始されましたが,昨年の冬の喫食率が40.9%,この夏休み前の7月の喫食率が46%と,スタート時の56.9%から喫食率がだんだんと下がってきています。ことしの11月から神戸市内の全中学校で給食が始まるわけでございますが,今後喫食率の向上に向けてどのように取り組んでいくのか,御見解をお伺いします。
 最後に,ニュータウンの再生についてお伺いします。
 昨年,日本創成会議が30年後には若い女性が半減するまちとして,神戸市須磨区を地方の過疎の町と同列で,消滅可能性都市として指摘しました。
 また,昨年の夏に久元市長の肝いりで立ち上げられました今後の神戸の人口動態に関する有識者会議がこの7月に報告書をまとめられました。この報告書を拝見すると,須磨ニュータウン周辺の人口動向や人口構造を分析し,人口の減少・高齢化が進み,高校卒業時に特に男性が多く転出し,家族と同居する20歳から30歳代の未婚女性が多いと分析・整理されています。人口の推移では,2010年を100とした場合,2040年には須磨区は77.3と急速に人口が減少するとも推計されています。
 また,親世帯との近居・同居を理由として,ニュータウンにUターン,転入する若者世帯が一定の率で存在することも確認されました。
 そして,今回の意識調査で,須磨区の生活環境の評価は,決して低いものではなく,子供の遊び場,教育環境など,子育て環境に関する満足度は高く,良好な住みやすい地域として高く評価されているとも報告されました。
 須磨ニュータウンでは,高齢化,少子化,人口減少が急速に進んでいますが,40年たったオールドニュータウンに若い人たちが住みたいと思っていただける住空間を提供し,また保育所などの教育環境や公園,病院などの再整備など,若い人たちが安心して子育てができる住環境の整備を行政や民間企業,地域,NPOなどが一体となって取り組めば,再び人は戻ってくるのではと考えますが,御見解をお伺いします。
 以上,よろしく簡明な御答弁をお願いいたします。
 (「議長」の声あり)


◯副議長(壬生 潤君) 久元市長。

◯市長(久元喜造君) 大井議員の御質問にお答えを申し上げます。
 最初に,神戸港に関連する御質問のうち,まず阪神国際港湾株式会社の設立を受けた今後の港湾施策につきましてお答えを申し上げます。
 平成26年1月に公表されました国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会最終取りまとめに基づきまして,戦略港湾政策を深化・加速させるため,平成26年度予算より本格的に集貨・創貨・国際競争力の強化を柱に取り組みを進めております。
 港湾運営会社に対する国の出資は,昨年7月に施行されました港湾法の改正により位置づけられ,その趣旨は港湾管理者や民間との協働体制を構築し,広域集貨など全国的課題に対応するとともに,会社の財政基盤を強化し,コスト競争力を有するターミナル運営のための設備投資を促進させることが目的とされております。
 昨年12月には,阪神国際港湾株式会社に国が出資し,筆頭株主となり,国策である戦略港湾政策が具体化されたことで,神戸港の港湾業界からも評価をいただいております。
 阪神港の戦略港湾政策につきましては,国の予算は重点施策に適用される特別枠の中で確保されておりまして,特に高規格コンテナターミナルの整備に関する予算は,神戸港に重点的に配分をされております。
 既にポートアイランド第2期や六甲アイランドでは,欧州基幹航路に1万TEUを超える大型船が就航しており,ユーザーからも高規格化に対する強い要請を受けていることから,順次,世界標準である水深16メートル岸壁,22列ガントリークレーンを備えた高規格コンテナターミナルの整備を進めております。
 また,阪神国際港湾株式会社が実施している集貨事業につきましては,これまで例がない規模の国の予算がついておりまして,これを活用いたしまして,神戸港への集貨に全力で取り組んでおります。
 さらに,国におきましては,平成25年度以降,釜山トランシップへ補助金を出している港湾管理者に対し,個別要請を継続的に行いました結果,水島港,志布志港など瀬戸内・九州の9つの港において,神戸港を経由する内航フィーダー航路に対する助成を新たに始めました。
 さらに,釜山トランシップ貨物を助成の対象外とする港も出てきておりまして,今年度は山口県下の4つの港で内航フィーダー航路に対する補助制度が開始されるなど,着実に成果があらわれてきていると感じております。
 国は,戦略港湾政策を深化・加速させるため,昨年11月に創貨ワーキンググループを立ち上げ,さらに今月の3日には,国が西日本各地の港湾管理者を招集をして,西日本国際コンテナ戦略港湾政策推進協議会を発足させ,阪神港への集貨を促進していく体制を整えたところであります。
 私も国土交通省の港湾局には何度も足を運んでおりますが,今後とも国と一体となりまして,強力な神戸港への集貨などの政策を推進していきたいと考えております。
 次に,客船誘致につきましてお答えを申し上げます。
 博多港に数多くの外国客船が入港しているということは,議員御指摘のとおりでございます。
 一方,神戸港につきましては,中国から神戸に来ていただくと,買い物に加えまして灘の酒蔵などの神戸観光,あるいは神戸ビーフなどのグルメを楽しむ,神戸を拠点として京都や姫路への観光を楽しむ,こういう需要は根強くあるというふうに感じております。そして,この掘り起こしに努めているところでありますが,現在のところ,九州におけるような寄港数の増加にはつながっていないというのが現状でございます。
 しかしながら,中国での神戸寄港クルーズへの需要は今後は高くなるというふうに予想をしておりまして,中国の船社,チャータークルーズを実施する旅行会社に対して,直接訪問やセミナーの開催を通じて,神戸寄港を直接働きかけ,寄港の決定を実現をさせていきたいと存じます。
 加えて,訪日外国人客の利用が大幅に増加している関西国際空港を利用したフライ・アンド・クルーズで神戸寄港クルーズを楽しめる商品の造成に取り組んでいきたいと存じます。
 また,東南アジア各港と連携した客船誘致も重要でありまして,本市が加盟するアジア・クルーズ・ターミナル・アソシエーションの2017年の年次総会を誘致をしておりまして,各港の共同プロモーションを強化をしていきます。
 さらに,今後は欧米ラグジュアリーの誘致が有望であると考えておりまして,このラグジュアリークラスの客船誘致,それらによる瀬戸内クルーズの誘致に特に力を入れていきたいというふうに思っております。
 今後とも,マイアミ,香港などでの海外コンベンションの機会や,欧米船社を直接訪問し,神戸への具体的な寄港を働きかけ,寄港を確実なものにしていきたいと考えております。
 加えて,今年度は他港と連携して,平成28年2月ごろに英国で共同セミナーを開催し,具体的な寄港回数の拡大などにつきまして,直接船社と交渉を行う予定であります。
 福岡と比べまして,寄港客船数の状況は見劣りをしているということは,そのとおりでございますので,以上御説明いたしましたような取り組みをさらに強化し,客船誘致活動を今後とも強力に推進をしていきたいと考えております。
 それから,ニュータウンの再生でございます。
 このニュータウンのオールドタウン化に対しましては,平成25年度から庁内の横断的な検討体制を立ち上げ,計画的開発団地の現状分析や施策メニューなどの検討を進めております。
 リノベーション施策は,住宅,交通,商業,福祉など多岐の分野にわたり,ハードからソフトの施策にまたがります。
 現在,須磨区では高倉台団地,名谷団地,落合団地の3団地につきまして,具体的な取り組みを進めております。例えば,名谷団地におきましては,リノベーションに先行的に取り組む事業として,名谷南センターリニューアル事業を行っておりまして,市として子育て世代をターゲットとする住宅供給も含むリニューアルを行っているところでございます。
 このように,各団地での取り組みを行っておりますが,団地再生の取り組みは行政だけで進められるものではありませんので,御指摘のとおり行政,地域,NPO,民間事業者が一体となって取り組んでいくことが重要であります。このような取り組みを進めていくことで,若年層の定住に寄与すると考えておりまして,市としても地域の意向を十分踏まえ,具体的な取り組みが実現するよう,関係者と連携しながら,全力で取り組んでいきたいと存じます。
 ほかの御質問につきましては,副市長からお答えをさせていただきます。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 玉田副市長。

◯副市長(玉田敏郎君) 神戸レガッタアンドアスレチッククラブの御質問についてお答えを申し上げます。
 当クラブは明治3年に設立されて以降,日本における近代スポーツの発展・普及に貢献をされてきた団体でございまして,地域住民との間では,スポーツによる交流のほか,文化交流も行っておられるということで,市民が外国文化に触れ,国際理解を深める場を提供してこられています。
 また,外国人が暮らしやすいまちづくりという面でも寄与していただいてると思ってまして,外国人学校と同様に,外国・外資系企業の誘致にも重要な役割を果たしているということから,国際都市神戸として,活性化が期待されるところでございます。
 これまでも,市としては,機会を捉えて,これまでPRを行うとともに,クラブがテニス教室など新しい取り組みを行う際には,関係部局とクラブの間で協議を行って,できるだけ支援をさせていただいております。
 この当クラブは一般社団法人ということでございますんで,建物等のリニューアルについては,会員の中にもいろいろ御意見があるというふうに聞いておりますけれども,今後,クラブの総意としての方向性がまとまれば,国際都市神戸にとってのクラブの意義を十分に勘案して,具体的な計画策定の段階から関係部局が連携して対応させていただきたいと考えております。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 岡口副市長。

◯副市長(岡口憲義君) 須磨海岸の健全化につきまして御答弁申し上げます。
 須磨海岸の健全化につきましては,平成20年の須磨海岸を守り育てる条例の制定を皮切りといたしまして,須磨海岸健全化に関する専門チームを警察,また地元住民の代表者の皆さんとともに組織し,取り組んでまいりました。
 結果,花火等の規制,バーベキュー等の規制に加えまして,入れ墨等の露出,また指定場所以外での喫煙の禁止,さらには,喫煙者に対する過料を科すこと,そして昨年からは海の家の中で強いアルコール濃度の種類の販売の禁止などにも取り組んできたところでございます。
 海の家は,県条例に基づきまして,海水浴客に必要なサービスを提供する利便施設として親しまれてきたものでございますが,この海の出店に際しまして,今年度から弁護士,公認会計士を含みます選定委員会を開催し,事業者の出店資格や事業内容について厳格に審査を行った上,占用許可を与えることにしております。
 今シーズンの海水浴客は2年ぶりに70万人台を超えましたが,その利用者のアンケートによりますと,以前より須磨海岸が安心して利用できるようになったとの評価をいただくなど,この健全化の取り組みが確実に成果としてあらわれていると実感をしているところでございます。
 引き続き,健全化の専門チームとともに,当該年度の利用状況を総括し,次年度以降の必要な健全化策について議論を進めたいと考えているところでございます。
 以上です。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 雪村教育長。

◯教育長(雪村新之助君) 中学校給食についてお答えをいたします。
 給食の利用率は現在までのところ,平均すると約46%,最新の9月の利用率は44.5%となっております。
 利用率を上げるための取り組みでございますが,まずは献立の工夫が大事だというふうに考えております。
 現在,週に1回程度を目安に,汁物やベジタブルカレーを提供しておりまして,これらは湿温蔵庫で保管し,温かいまま提供することでおいしい給食の提供に努めております。
 これに加えまして,新メニューとして,ハッシュドビーフを現在製作中でございまして,今後提供していく予定でございます。
 献立の作成に当たりましては,安全・安心はもとより,季節料理,行事食,郷土料理や小学校での人気メニューを取り入れるなど,さまざまな工夫を凝らしているところでございます。
 また,毎月配布しております献立表に加えまして,給食の目標や食育などについて理解を深めていただくために,その月のお勧めの献立を詳しく紹介する給食だよりを発行しております。
 生徒に対して,直接食の重要性について働きかけるために,教育委員会の管理栄養士が学校に出向いて,特別授業を実施しております。
 さらに,保護者におきましても,給食の内容や味について理解を深めていただく機会として,2月から実施校で試食会を開催しております。
 加えて,今年度からは残りの未実施校についても,保護者の方に導入前に給食を食べていただけるよう,試食会を開始したところでございます。
 今後の予定も含めて,試食会は中学校82校中,65校で75回,参加人数は約2,500人を予定しております。
 試食会では参加者からアンケートで意見を頂戴しており,1学期までの集計では,約7割が中学校給食を利用したいと思うと回答しております。その理由には,栄養のバランスがよい,おいかしったからなどが挙げられております。このような試食会は,家庭でも保護者と子供が給食について話し合う機会がふえるきっかけにもなると思われます。
 今後も,このような試食会を初め,管理栄養士による特別授業もできるだけ開催いたしまして,給食について積極的にPRするとともに,そのような機会を捉えて,さまざまな御意見を頂戴しながら,改善できるものは改善していきたいと考えており,より充実した給食を実現できるよう努力してまいりたいと考えております。
 以上です。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 大井君。

◯46番(大井としひろ君) それでは,ここから一問一答でお願いします。
 最初の港の関係ですが,阪神国際港湾株式会社の関係につきましては,市長のほうから御答弁いただいた内容で,これからもやはり阪神港を国策港として地位を固めていただいて,国からの助言もいただきながら,西日本の多くの港から貨物が集まる仕組みというのは,まだまだ博多──私は博多港にクルーズを見に行きましたけれども,あそこではコンテナもすごいことになっておりました。彼らは,釜山を向いておられました。だけど,この辺のところは,私ら行政調査で行きましたんで,そこまで言えなかったんですけれども,ぜひこの辺のところは,国からもお話をしていただいて,極力神戸の方に向いていただけるような,そんな活動を市長みずから国に出向いていただいて──しょっちゅう行っていただいているようでございますけれども,全面的な国の後押しをいただいて,そういう港にも,神戸,阪神港に国策港としての港に日本の貨物は集めていくという,そういうお願いをしていただいて,神戸の地位の確保,最大限の努力をお願いしたいと思います。
 また,客船誘致も,まさしく同じなんですけれども,実は博多港は,尖閣の問題で,この前の前の年は,入港数が38隻というようなときがありました。上がったり下がったり,まさにチャイナリスク抱えておりましてね,このチャイナリスクというのは,これからもまた起きる可能性があるんですよね。そうしますと,先ほどの世界最大級のクルーズ客船,ああいう船がこれからも新規に就航していくというのは聞いております。この船がチャイナリスクが高まると,今までは中国から博多港に向いてきた船が,中国からこっちへ向いてこれなくなって,この船が行き場がなくなるというようなことがあるのかなと,そんなことも考えられるわけです。そうすると,クイーン・エリザべスを今回神戸港から発着港としてというようなニュースがございますように,これから今度は,神戸からこういう世界最大級の船が出ていっていただけるような,そんなセールスもしていただかなければならないんではないかなと。ぜひ,市長初め,みなと総局の局長,トップダウン,トップセールスでこういう船会社にもアプローチをかけていただいて,神戸からそういう大きな船が出ていくような,そんな仕組みもぜひ提案していただけたらと,それにはやっぱり旅行社とか,いろんなところと協力をしなければ,行政だけではできないと思いますんで,そこらも含めて,ぜひよろしくお願いしたいと要望しておきます。
 3つ目の須磨海岸ですけれども,先ほどの御答弁では,大分ましになったということでございましたけれども,地元の方々からすると,毎週のようにパトカーが出て,けんか騒ぎでとんでもないことになってるんですよ。そこらのところというのは局長御存じでないんだと思いますけれども,やはり,昔のように家族連れで子供たちとお母さん,お父さんが泳げる,そういう海岸にしていただきたい。
 今回,遠浅の海岸にしていただけるというのは,JR須磨駅から西のほうだと思います。JRの須磨駅から階段おりて,家族連れの方々はおりていけない,そういう雰囲気の海岸に今はなってますよ。ぜひね,これは考えていただきたい。
 それともう1つ,特に気になっているのは車です。一時許可証というのがありまして,400台近い一時許可証が出ておるようで,砂浜に車が入ってるところというのは,そうそうないんですよ。須磨海岸は,本当にすごい数の車があちこちに入って,今週の日曜日にも,須磨海岸ではクリーン作戦が行われますけれども,その横を大阪ナンバーの車が大きな顔して走っていくという,そんな状況があるわけで,この辺のところ,副市長,どう考えておられるのか,ちょっと御答弁いただけますか。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 岡口副市長。

◯副市長(岡口憲義君) この須磨海岸の健全化につきましては,私は部長時代からずっと大きな問題意識を持って取り組んできております。
 当時,近くの小学校,中学校が夏休みに入りますと,子供たちに須磨海岸には行くなというふうな深刻な状況でございました。そういった状況を踏まえ,家族が子供連れで安心して来ることのできる須磨海岸,須磨海水浴場と,こういうことを念頭に置いて取り組んできたところでございます。
 御指摘の1点目の,まだまだけんか騒ぎも多いと,このことについても報告を受けております。我々は,こういうことを1つ1つ警察の状況も聞きながら取り組んでおります。
 残念ながら,ことしも10数件生じておりまして,これらはやはり海水浴の砂場でのトラブルが原因であると聞いております。引き続き,警察と協力しながら,こういった事案に対応できるよう万全を期したいというように考えております。
 また,車についてお話がございました。この海岸内への車両につきましても,かねてより要綱を定め,通行許可証の発行などを厳格化してきておりまして,その通行の許可の台数の減少と運用の適正化を期しております。
 お話にもありましたが,現在,許可車は455台でございますが,そのうちの286台は,これは官公庁の車両でございますので,いわゆる近隣住民とか漁業関係者は169台という形で,かなり台数は減らしてきております。
 その中で,やはり委員御指摘の問題になっておりますのは,恐らく,臨時的に通行を認めておる車両,これらが臨時でありますので,その用件が終われば速やかに退出する必要があるわけでございますが,少し長時間,海岸内にいるという状況があるやにも思われます。こういった臨時通行車両につきましては,進入の車両ゲートの前で職員がその用件を聞きまして,この通行証はあくまでも海岸内の通行を許可してるものであって,用務終了後は速やかに退場すると,そのような注意・指導を行っているところでございますが,さらにそのような現状を踏まえまして,この注意・指導を厳格に行いますとともに,違反事案につきましては,即刻退出または通行許可の取り消しなど,さらに厳格に対応してまいりたいと,このように考えます。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 大井君。

◯46番(大井としひろ君) ぜひ,車,一時許可ということで──一時はやっぱり30分程度ですよ。30分程度は荷物運ぶなり,出し入れでしていただいたらいいと思いますけれども,あとは駐車場に入れさせる,砂浜の須磨の海岸に入れさせない,とめさせない,徹底をお願いします。要望しときます。
 ということで,この須磨海岸も,みなと総局,神戸市の皆さん方は夏だけ,7月,8月だけを中心に,100万人来たとか,ことしは70万だとか,60万とかおっしゃっておられますけども,そうじゃなくて,1年中,四季折々の須磨の海岸を楽しんでいただけるような,そんな工夫は考えられたことはあるんでしょうか。
 例えば,春から夏,夏から秋,海水浴に地びき網漁,潮干狩り,魚釣りやジョギング,サイクリング,ビーチバレー,ハイキングなど,冬は鷹取山から須磨アルプスと言われる横尾山通って一ノ谷を越えて須磨海岸に入ってくるトレッキングコースというようなものをつくったり,須磨は電線がありませんから,たこ揚げ大会なんかもできるんじゃないでしょうか。1年中,海岸に子供たちや,そしてまた須磨の水族園にいろんな方々がやってきていただけるような,そんなエリアに発展させるというようなことは考えられないんでしょうかね。これは産振局にも考えていただきたいんですけど,観光漁業というような形で,毎週春から秋まで,地びき網漁を毎週土曜日・日曜日,やればたくさんの方に来ていただけますよ。これ毎週やったら,相当な金額の漁師さんの収入になると思います。あそこには海釣り公園があるんで,魚も,タイや,魚もたくさんおられるんで,網の中に入れられたらいいと思います。そうすれば,子供たちが網引っ張ってくれば,たくさんの魚がとれて,その魚を海岸で料理をする,そして須磨海岸で,その魚はこういうというか,魚の学校というようなことをされたり,あと,宝探しというようなことで砂浜でやると,実はね,私が昔おりました組織で,私はそういう担当をしておりましたので,今から20年前から,今も続いておるようですけれども,姫路の奥の大塩という小さな猫の額ほどの砂浜なんですけれども,そこで地びき網漁をしていただいておりましてね,大変好評で,2週に続けて──土曜日2回続けて,そこで行事をやらせていただいて,リピーターがたくさんおられて,抽せんでしないとできないぐらい,20年間続いてるという,そんな行事があるんです。彼らに聞くと,ぜひ須磨でやってほしいと,須磨であれば近所で,私たちの仲間,皆近所におりますんで,車で行かなくて電車やバスに乗って行けるし,そしてお父さんも楽しめるというようなことも言っておりました。ぜひ,そんな観光漁業というようなことも考えられないのか,ちょっと簡単にお答えいただけますか。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 岡口副市長。

◯副市長(岡口憲義君) 観光漁業についての議員の御指摘は,かねてから私も承っておりまして,ずっと心にとめてるところでございます。
 地びき網体験につきましても,現在,年10回程度できておりますが,皆さんにお聞きしますと,10回が限度だというお話もございますので,どのようにしていくか,また考えていきたいとも思います。
 先ほどお話がありました遠浅海岸化によりまして,アサリの生育の環境も整います。これができましたら,地元の漁業関係者からは,新たな観光の海につながるということで期待もしていただいておりますので,協力しながら取り組みたいと考えております。
 いずれにいたしましても,須磨海岸全体が,御指摘のとおり1年を通じて安全で安心に楽しめる憩えるエリアになるよう取り組んでまいります。
 (「議長」の声あり)

◯副議長(壬生 潤君) 大井君。

◯46番(大井としひろ君) 次に,KRACの関係ですけれども,副市長のほうから,クラブとして総意をまとめてもらえれば,神戸市も応援していくというようなお言葉がいただけましたんで,ぜひ私たちもクラブの皆さん方がまとまっていただいて,このKRACが再び神戸のスポーツの情報発信基地に,拠点になっていただけるように,後押しをしていきたいと思ってます。
 今,三宮周辺地域の再整備基本構想という,神戸らしさということが常々議論になっておるようでございますけれども,まさにこのKRACは,もう神戸らしさの象徴的な,まあ言えば建物というか拠点でもありますんで,ぜひこの神戸らしさを,このKRAC,醸し出していただいて,今回のこの三宮駅周辺の再整備基本構想では,外国人同士が交流できる外国人ハブの拠点をつくると提案されておられるようですけれども,まさにこの外国人のハブとして,このKRACはその役目を果たす,そういう施設でないかと思っております。見ていただいたらおわかりのように,もう大変老朽化が進んでおりまして,7年前にオールブラックスがあそこに来られました。ジョナ・ラムーというスーパースターがあそこに来られました。その当時も,体育館のガラスが割れておりまして,大変恥ずかしい思いをしたのを覚えております。そのジョナ・ラムーさんと,私,そこのKRACの体育館で肩組ませて写真撮らせていただいて,今も私のブログにはぶら下がっておりますけれども,矢田市長が呼んでもなかなか来ていただけなくても,KRACのメンバーが呼べば,こういう方々が来るということなんです。そういうところだということもぜひ知っていただいて,2019年にはワールドカップのラグビーがあります。今,ラグビー,大いに盛り上がってます。この2019年にはもっと盛り上がると思います。そのときに,このKRAC,横浜にはYKACという,もう1つ,2つの巨大なスポーツクラブがあります。この2つが連動されたら,このワールドカップもオリンピックも,いろんな意味で神戸からいろんな方が近づいていただけるということになると思いますんで,ぜひこのKRACをいろんな意味で上手に使っていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。
 それと,時間がなくなってまいりましたが,ニュータウンの関係です。
 ニュータウンの関係は,何度も久元市長にも矢田市長にもお話をさせていただいてきておるんですけれども,須磨のニュータウン,まだまだ上手に活用すれば人が入っていただける。今,どんどん空き家がふえておりますけれども,この空き家,上手に集合住宅,中を,内装を若い人が住みたいなと思うような空間にすれば来ていただけるというのを,実は民間の,須磨のマンションオーナーの方からお話を聞きました。エレベーターもついてないけれども,階段でも,駅から近くであれば,そして若い人が住みたいような間取りにつくり変えれば,たくさんの方が入っていただいてというようなことも聞いております。
 ぜひ,須磨の神戸市の市営住宅等々,もうぜひ,ただどうぞというんじゃなくて,いろいろ工夫はされてやっておられるようですけれども,もっと若い人のデザイナーとか,そういうコンペとかやられて,若い人が提案されるような,そんなつくりの建物をつくっていただいたら,若い人,まだまだ移り住んで来ていただけると思いますんで,ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 そして,このニュータウンで集合住宅,中層の住宅というのが高倉台では結構ありましてね,高倉台では,今ワーキンググループで,いろんなお話をしていただいておるんですけども,この中層の住宅の再生というのが,なかなか。まあ言えば,高倉台の皆さんは建てかえてほしいなと。もうちょっと高層にしていただいて,その中に中層の住んでいる人たちも,そして新たな人たちも住んでいただけるような,そんなつくりにしてほしいと言っていただいておるんですけども,なかなか難しいようでありますけれども,ぜひそういうつくりも考えていただいて──時間がないんでもう御答弁は割愛させていただきますけども,ぜひ,この須磨のニュータウン,もう1度よみがえらせていただいて,どんどん人口が減っている,この状況を何とかストップしていただいて,お若い人たちも,高齢者の方々も,そして現役世代も,小さな子供さんも,みんなが安心して暮らせるような,そんなニュータウンにぜひつくり変えていただきたいと思っておりますので,思い切った施策も組み入れていただいて,ぜひこのニュータウンに人が来るような仕組みを考えていただけるようお願いして,終わります。どうもありがとうございました。(拍手)